社会問題にもなっているDQNネーム
最近ではキラキラネームとも呼ばれていますが、いわゆる難読な名前。
例えば、永久恋愛(えくれあ)や本気(まじ)など極端な当て字や、紅玉(ルビー)や蛍(ネオン)など連想される漢字をつけた、 本来では使わない漢字を当てた名前、千襖(ちふす)や津和梨(つわり)、愛保(らぶほ)などいじめに繋がりそうな、なぜこの名前にしたのか理解に苦しむ名前などがあります。
周りと同じ名前にしたくない、印象に残りやすい個性的な名前にしたい、この漢字を使いたいなどの親の希望がどんどんエスカレートしていったことがここまで社会問題に発展した原因とされています。
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キラキラネームの人は、全員本人が考えた名前ではありません。
これは当然ですよね。キラキラネームをつけた大部分は彼らの親なのです。
小さいときはいいかもしれませんが、年齢を重ねるにつれて生活に支障が出てくることがあります。
実際、名前が原因でいじめられたり、友達から名前を呼んでもらえなかったり・・。
本人が苦痛に感じる場面があることに加えて、病院の受付や学校の先生など、たくさんの子どもと関わりのある人も、名前が読めなかったり読み間違えたり、それによってクレームが来たりと困っている人も少なくないみたい。
改名は、簡単なことではありません。
しかし正当な理由があれば、法律的に改名が認められる例もあります。
では、その正当な理由とは一体どのようなものなのでしょうか。
1, 就職活動に明らかに不利
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本人的にも客観的にも珍名・奇名の就活生は、書類審査の段階で選考から外される場合が実際にあります。
例えば、保険会社や金融機関など信頼関係がとても重要とされる企業が、お客さんにマイナスイメージを与える可能性のある(下ネタや暴力的なイメージが連想される)キラキラネームの方を、採用したいと思うでしょうか?
キラキラネームの人は年々増加していますが、偏見の目が向けられたり、理解してもらえない場合があるのが現実です。
その結果、どんなに優秀な人材でも中身を見てもらえる前に、落とされてしまうことがあるのです。
全ての企業がそうとは言いませんが、キラキラネームの就活生は自分の名前を自信を持って大きな声で言えない人もいるようで(特にグループ面接やグループディスカッションなど複数人との合同面接の場合)、そういう理由でも選考の対象にならないそうです。
2, 婚約が破談
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親族が不快を感じる名前で、結婚が破談した理由が名前だということがポイントになります。
結婚は家族ぐるみでの付き合い。
本人に限らず、その名前をつけた家族に対して偏見の目が向けられることが多いようですね。
相手の親族からの強い反対があったり、改名を迫られていたりして結婚が難しいということであれば、変更が認められる可能性は高いでしょう。
3, 日本風の改名の必要がある
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日本に帰化したり、神官や僧侶となる場合は改名が認められるケースがあります。
でもこれはキラキラネームだからという理由に限りません。
4, 長年、本名とは違う名前を使ってきた
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仕事や人付き合いの中で、長年にわたって本名とは違う通称名を使用してきた場合。
例えば、会社の代表者が男性なのに女性だと勘違いされるような名前だと、奥さんや秘書と間違えられることがあります。
電話などで奥さんが代表者だと思われて、話が進んでしまったり・・。
本人と同じく、仕事で関わっていく人たちも、名刺をもらったけど読み方がわからなかったり、名前だけでは男か女かわからないなど困ってしまう場合もあります。
仕事上、混乱を招いてしまうような名前だと不便ですし、説明も毎回大変ですよね。
これらが改名を認められる可能性のある正当な理由です。
ただし、パスポートを取得している人の改名は非常に難しくなります。
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パスポートは国際的な個人IDなので、改名を許可してしまうと指名手配犯など犯罪者の逮捕が難しくなってしまうからです。
そして犯罪を防止する意味もあるのです。
では、改名の方法は?
改名するためには、家庭裁判所に「名の変更許可申立書」と、改名が必要な理由を証明するものを提出しなければいけません。
そして決められた日に裁判所で裁判官と話し合い、裁判官が許可すれば改名できるのです。
改名は15歳以上で保護者の許可なしで申し立てを行うことができますが、14歳までは保護者の協力が必要になります。
キラキラネームが社会問題になり数年。
その子たちが大人になり始めている今、改名を希望する人が増加していくかもしれません。