日本ではマイナスイメージが強い刺青
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最近では、日本でも若者を中心に刺青を入れる人が少しずつ増えてきましたが、刺青に対する偏見はまだまだ強いのが現状です。
海水浴場やプール、温泉施設など肌を大きく露出する公共の場では刺青をしている人は原則入場禁止です。
タトゥーシールでもダメです。
テレビでも刺青をしている人が、刺青を晒して堂々と番組に出ているなんてこともありません。
日本の社会全体が刺青に対して厳しい目を持っています。
刺青というと、どうしても暴力団関係者というイメージが強いですからね。
海外では刺青を入れている人は日本よりは多く、刺青を入れていてもそこまで過剰に反応されることはないでしょう。
刺青を入れていることでも有名なアンジェリーナ・ジョリー
ただ日本よりは多いというだけで、刺青がある人は就職に不利だったり、制服で隠しきれない刺青は職種によっては禁止されていたり、まともに教育を受けていないと思われたりと、日本と同じように偏見はあるようで、海外=刺青をしてるのは普通という考え方は持たないほうがいいでしょう。
知ってほしい!命を救う刺青
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そんな偏見を持たれることが多い刺青の中でも、メディカルアラート・タトゥーと呼ばれる、命を救う刺青があるのをご存知でしょうか?
メディカル(medical)は医療の、アラート(alert)は警告するという意味。
メディカルアラート・タトゥーは、
大きな事故や事件に巻き込まれたり、緊急搬送されることになったとき、怪我をしても、意識を失って話せなくなっても、周囲に自分のことを知らせることができるのです。
それによって、その人に合わせた的確な医療処置を施すことができます。
(自分の障がいやアレルギーを証明する)手帳やカード、アクセサリーなどは失くしたり、破損したりする可能性もありますし、特に火事現場では意味をなさないことが多いですが、刺青なら永久的。
例えばどのようなものがあるかというと、
PEANUT ALLERGY(ピーナッツアレルギー)
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ペニシリンアレルギー
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ペースメーカーを使用している
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Diabetic(糖尿病)
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Type1 Diabetic(Ⅰ型糖尿病)
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脈を測るときに気づいてもらいやすいので、手首や手の内側にこの刺青を入れる人が多いです。
では、こちらの刺青は何を意味しているかわかりますか?
ポイントは耳の裏にあること、わざわざ見えるように髪をアップにしていること、そしてこのデザイン。
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実はこれ、片耳が聞こえませんという意味のメディカルアラート・タトゥー。
なので、こっち側からは話しかけないでということを伝えているんです。
話しかけた相手は「無視された」と誤解することもありませんし、本人も勝手な勘違いをされて傷つくこともなくなります。
過去の辛い記憶を和らげる
また過去に受けた暴力のあと、事故や手術のあとなど大きな傷を隠すために刺青を入れる人もいます。
自分の好きなデザインや、美しいアートを入れることにより、DVなど思い出したくない辛い記憶を和らげることができるかもしれません。
リストカット痕を隠すため
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乳がん手術後の傷を隠すため
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失った右腕の形を活かしてイルカを
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傷あとを気にして今まで肌を隠すファッションをしていた人も、これで堂々と街を歩けるきっかけになるかもしれません。
闘病中の子どもたちを笑顔に
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メディカルアラート・タトゥーとは違いますが、長い闘病生活に苦しむ子どもたちを少しでも笑顔にするためにボディペイント(消えるタトゥー)を入れる取り組みも。
この人はニュージーランド人アーティストの、ベンジャミン・ロイドさん。
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エアブラシを使って描くので痛みもなく、お風呂で落とせるので安心ですし、退屈な入院生活を送る子どもたちもとっても嬉しそう。
ただし18歳以下の人が刺青を入れることは法律で禁止されています。
これは日本をはじめ、ニュージーランド、オーストラリア、アメリカのほとんどの州などでも同じです。
このようなボディペイントなら、子どもでも楽しむことができるのです。
世界中の人たちが知っておくべき
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ただこのメディカルアラート・タトゥー、まだまだ認知度は低いです。
この刺青が力を発揮するには、世間の人たちがこの刺青の存在、意味を知っておかなければ意味がありません。
せっかく救助に来た人がこの刺青を知らなかった場合、救えたはずの命も手遅れになってしまうかもしれません。
そして傷あとを隠すために、前向きな気持ちで刺青を入れた人に対して、心無い言葉を言ったり、偏見を持ったりしてしまうはすごく残念なことですよね。
ボディペイントの取り組みも知らなければ、「闘病中の子どもに何をしてるんだ!」と非難してしまうかもしれません。
刺青に対して理解が少ない日本では、まだまだ難しいかもしれませんが、早く多くの人たちにこんなポジティブな刺青もあるということを知っていただきたいです。
ただ英語が苦手な日本人・・。
Diabeticが糖尿病だとわかる人は一体どれくらいいるのでしょうか?
その点もこのタトゥーが活用されるための大きな壁となりそうです。