皆さんは梅毒という性病を知っていますか?
梅毒というと、江戸時代の遊郭やドラマのイメージが強いでしょうか。
ペニシリンという特効薬が開発されるまでは、不治の病として恐れらていました。
なんだか大昔の病気という感じもしますが、実は数年前から首都圏を中心に梅毒感染者が増加していき、なんと2014年は2000年以降では過去最多の感染者数となりました。
これは10年前の3倍の数値です。
性行為により感染
梅毒はトレポネーマという病原菌により感染するのですが、皮膚や粘膜の小さな傷から菌が侵入し、血液中に菌が入り込むので全身に広がります。
オーラルセックスやアナルセックスでも感染し、場合によってはキスでも感染します。
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母子感染による、赤ちゃんの先天性梅毒は、妊婦検診が行われているため現在はほとんどありません。
自覚症状は感染から約3ヶ月後・・
梅毒の症状は大きく4つに分けられます。
第1期(感染から約3週間)
※治療期間は2~4週間
感染箇所(性器、口、肛門など)の皮ふや粘膜に、しこりができ、しこりの中心部が硬く盛り上がります。(しこりの大きさは小豆から指先ほど)
太ももの付け根辺りのリンパ節が腫れたりもしますが、痛みがほとんど無いうえに放置しておくと2~3週間で消えてしまうので、気にならない人が多いのです。
第2期(感染から約3ヶ月)
※治療期間は4~8週間
バラ疹というピンクまたは赤いプツプツが腹部を中心に全身に出ます。
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扁平コンジローマや発熱、倦怠感、頭痛などの症状のほか、毛も抜けやすくなり、目に見える症状が体の至るところに現れます。
第3期(感染から約3年以上)
※治療期間は8~12週間
皮下組織に大きめのしこり(結節性梅毒疹やゴム腫など)ができます。
第4期(末期)
心臓、血管、神経、目などに重い障害が出てきます。
※第3と4期は現在ではほとんど見られません。
(第2期の時点で感染者のほとんどが症状に悩まされます。)
梅毒に感染していると、HIVにも感染しやすくなります。
梅毒は感染力の強い病気ですから、コンドームを使っていても感染します。
検査方法は採血
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梅毒の感染初期は自覚症状も出にくいのですし、HIVのことも気になりますよね。
早めに治療を開始すれば、症状も重くなる前に短期間で治りますので、是非検査することをオススメします。
血液検査は皮膚科、性病科、婦人科(産婦人科)でできます。
男性は病院によっては泌尿器科でも検査できます。
性病検査キット
検査はしたいけど、なかなか病院には行きにくかったり、時間が無かったり。
そんな人は郵送検査もできます。
同時に複数の性病を同時に検査できるので、せっかくなのでHIVやB型肝炎なども検査したほうがいいでしょう。
3項目(HIV(エイズ)、梅毒、B型肝炎)
※こちらは男女共通
5項目(梅毒、クラミジア、淋菌、HIV(エイズ)、B型肝炎)
12項目(クラミジア、咽頭クラミジア、淋菌、咽頭淋菌、トリコモナス、カンジダ、一般細菌、ヒトパピローマウイルス(悪性型)、 HIV(エイズ)、B型肝炎、C型肝炎)