◯◯と呼ぶのは愛媛県民だけ!?
ある食べ物を何と呼ぶかで、だいたいの出身地がわかると言われています。
それがこちら、皆さんは何と呼びますか?
小麦粉の生地にあんこが詰まった、どら焼きのようなこちらの和菓子。
photo by Pinterest
「大判焼き」「回転焼き」「御座候(ござそうろう)」「今川焼き」「二重焼き」「太鼓焼き」「おやき」など本当にたくさんの呼び方があります。
一応全国的な呼び方は「大判焼き」ですが、皆さんそれぞれ自分の地域の呼び方が一番しっくり来ますよね。
愛媛県松山市では「ひぎりやき」という名前で売られています。
松山と言えば、司馬遼太郎の「坂の上の雲」、夏目漱石の「坊っちゃん」、俳人・正岡子規の出身地であるなど文学的にも有名な町。
そんな松山のソウルフードとも言えるひぎりやきは、市内3ヶ所で買うことができます。
ひぎりやき本店ひぎり茶屋
まつちかタウン店(高島屋地下入り口付近)
現在、ひぎりやきという名前でこのお菓子を売っているのは、愛媛の澤井本舗のみ。
ということは大判焼きのことを「ひぎりやき」と呼んでいる人は愛媛県出身の可能性が高いかもしれませんね。
定番のあんこはもちろん、味は全5種類
せっかく松山に来たので買ってみることに。
私は大街道店で購入しました。
大街道は松山中心部の商店街の一角で、ここを抜けると松山城へ行くためのロープウェー乗り場がある、ロープウェー街に出ます。
定番はあずきですが、しろあん、クリーム、クリームチーズ、季節限定(このときは鳴門金時と安納芋の2種類)の全5種類。
お値段も90〜150円と良心的なので、まとめ買いをする人も多いようです。
ネット通販では、フロマージュやカレーなどさらに種類が豊富で全28種類!
気になる方は是非是非サイトを覗いてみてください^^
photo by 澤井本舗オンラインショッピング
photo by 澤井本舗オンラインショッピング
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アイスクリームをサンドした、ひぎりアイスも気になりましたが、
今回は、定番のあずきとカスタードを一つずつ。
生地には【日切焼】という焼印が。漢字だとこう書くんですね。
カスタードたっぷりで、生地もふわふわ。
ほんのり甘くてとっても美味しかったです。(あんこの写真も撮れば良かった、、苦笑)
ひぎりやきの由来はお地蔵さん
ひぎりやきの名前の由来にもなった、「日切地蔵」のある浄土宗善勝寺にもせっかくなので行ってみました。
お寺の中に金色に輝く日切地蔵が安置されています。
photo by Pinterest
photo by 松山市駅商店街公式サイト
このお地蔵さんのいる境内で売られていたことから、ひぎりやきと言われるようになったそうです。
なので、ひぎりやき本店はこのお寺と同じ通り、すぐ近くにあります。(お寺の隣の隣)
ひぎりやきの創始はハッキリとはわかりませんが、大正時代からあったと言われています。
太平洋戦争中には原料不足で休業せざるを得ない状況でしたが、戦後1949年に市民の声に応えて復活しました。
photo by 愛媛県生涯学習センター
日切地蔵の名前の由来は、元禄時代にこの街で疫病が流行ったときに、「善勝寺のお地蔵様に日を切って(期日を定めて)願をかければ、必ず成就する」という夢を見た人が多く現れたことから、いつの間にか人々は【お日切さん】【日切地蔵】と呼ぶようになったそうです。
水かけ地蔵も必見!
境内には水かけ地蔵と言われるお地蔵さんも。
このお地蔵さんの頭に水をかけると、自分の代わりに水を受けてくださったという意味になり、ご利益を授けてくれるんだとか。
というわけで、有難くお水をかけさせて頂きました。
ひぎりやきを食べてここに来たので、いいことがありそうな気がします。
境内はこじんまりとして可愛らしい感じ。
街中にあるとは思えないほど、境内は静かな空間に包まれています。
私たちが境内にいる間にも、参拝に来る人たちがチラホラと。
地元の人たちに愛されているのがわかりますね。
その証拠に参拝者があげたであろう線香の煙が絶えることはありません。
おみくじも買ってみました。
末吉でしたが、今後日切地蔵のご利益があると信じて^^
普段旅行をして、その町のご当地グルメを食べても、発祥や名前の由来までは調べたことがなかったので、今回の松山の旅はとても濃厚に感じました。
皆さんも愛媛県松山市に足を運んだ際は、是非是非お一つ食べてみてください。
なかなか四国までは行けないという人も、ネット通販サイトを覗いてみてはいかがでしょう?
アクセス
【店舗情報】
photo by 澤井本舗オンラインショッピング
【善勝寺】
愛媛県松山市湊町5-4-15
089-946-0369
24時間参拝可能(寺務所は8:00〜17:00)